ひこうき雲

2016年3月に大学生の長男を自死で亡くしました。
長男への気持ちなどを綴っています。

少しの後悔

長男がまだ幼かった頃、当時飼っていた犬の散歩によく一緒に行っていました。


次男がまだ赤ちゃんだった時だったと思います。


散歩している時に長男が

「◯◯(次男)はいつかね、お嫁さんができて、おうちからいなくなっちゃうの。でも、僕はずっとお母さんと一緒にいておうちで暮らすの」

と言ったことがありました。


嬉しくて可愛くて、私は

「そうだね、ずっと一緒にいられたらいいね」

と答えました。


人は亡くなった後、大事な人や家族の側にいて、ずっと見守っているとよく言われます。

だとしたら、今、長男は家族の側にずっと居て見守ってくれているのかもしれません。

でも、こんな形で側にいて欲しくはなかったです。


あの時こんな未来が待っているなら

「ずっと一緒にいたいけど、◯◯(長男)も結婚して幸せになっておうちから出て行くんだよ」

って言えばよかったかなと少し後悔してます。



その時散歩していた犬は10年ほど前に老衰で亡くなり、今はいません。

大きくて優しい犬で、長男が生まれる前に家に来て、いつも長男と一緒にいました。


今、長男にリードを持ってもらい、 またあの日のように散歩を楽しんでいるかもしれません。