ひこうき雲

2016年3月に大学生の長男を自死で亡くしました。
長男への気持ちなどを綴っています。

長男がいなくなってから朝起きることが

もの凄く辛くなった。

また1日が始まる…


更に冬になり寒くなると益々辛さが増した。


このままずっと眠り続けられたら

幸せなのかもしれない。


長男もそう思ったのだろうか。

そんな考えがどんどん浮かび始め止まらなくなる。


そんな辛い朝…


「ピピピ…ピッ、ピッ…」


雀だろうか。

窓枠の手すりに止まり可愛らしい声で鳴いている。

可愛い鳴き声にフッと気持ちが少し和む。


確か、朝は鳥になって…というフレーズが

「千の風になって」の歌詞の中にあったっけ。


長男と可愛い雀…

ちょっと違和感ありだけど。


ピピピ…


お母さん、起きろ。


その声に励まされるように起きる。


その後、朝食の支度をしていたら

キッチンの窓の外に付いている防犯用の柵に

また雀が来て鳴いていた。


ピッピ…


楽しそうな声だ。


それに答えるように

違う雀が何処かでピピと答え

2匹仲良く飛び立って行った。


お母さん、俺は一人じゃないよ。

大丈夫。


長男がそう言ってる。

そう思えた朝だった。